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人間は誰でも比肩以下の10個の通変星を持っています。
この通変星を持つバランスによって、その人の個性があらわれてきます。
どの星が良い、どの星が悪いという見方はできません。
命式にあらわれない通変星があっても、そういう通変星はその人に欠けているのではなく、
潜在的に必ず持っていて命式にあらわれていないだけです。
四柱推命では、他の通変星との関係を正確にキャッチすることを重要視しています。
たとえば、生日地支の配偶者の位置に正官または正財という通変星を持つ女性は、
幸福な結婚に恵まれると言われています。
しかし、女性の生日地支に正官または正財があるという理由だけで、
その女性の結婚生活が幸福であると判断するのはよくありません。
他の通変星との関係を検討してからでないと、本当の吉凶は断定できません。
[比肩]
主体性、自主性の星です。
自主性、独立性、主体性を発揮して、周囲に惑わされずにマイペースで事を成し遂げていきます。
環境による拘束をきらい、自由を求めるようになります。
そして、自分一人でやってみたい、独自の道を探求してみたいという気持ちも強くなります。
また、社会性や職業性が強く、逆境に強いです。
さらに、何事もクールに割り切ってしまい、あっさりしています。
比肩をたくさん持つ人ほど人生には逆境が多く、苦難が多いと言えます。
また、竹を割った性格も社交性の欠如としてあらわれることがあり、
調子を合わせて楽しむことがなかなかうまくできません。
自分の性格や運勢をよく見極めながら、良いところを伸ばし、
自分の存在が周囲に及ぼしている影響を考えながら、バランスのとれた生き方がいいでしょう。
[劫財]
償いの星です。
比肩は自分自身の目的を自分で達成しようとしますが、劫財の場合は自分に近いもの、
または、自分の分身を巻き込む力があります。
物事を達成するという気持ちがありますので、成功する可能性を秘めています。
[食神]
衣食住の福禄の星です。
食神とは衣食住の福禄の神がついているという意味です。
緊張感がなく、のんびり、ゆったりした性格になりやすくなります。
男性がこの星を持つと、一家の大黒柱としての責任を果たさず、家族が苦労をすることが多いようです。
[傷官]
直感の星です。
この星を持つと、直感が鋭くなり、美術や音楽などの芸術分野で優れた能力を発揮します。
また、この星を持つスポーツ選手は、瞬発力を必要とする陸上の短距離選手や
テニスの選手などに向いています。
特に、この傷官の下に帝旺や冠帯がつくと、芸術家やスポーツ選手としては最高の星になります。
男性の場合、職場で上司や同僚から自分の立場や地位を
傷つけられるようなトラブルが起こったりします。
女性の場合、知らないうちに夫や子供を傷つけてしまい、離婚に至ることもあります。
[正財]
財運の星です。
この星の持ち主はお金を使う仕事に向いています。
堅実にお金を扱う銀行員とか経理関係の仕事に適しています。
男性はきちょうめんで、心がやさしく、人に尽くしたり仕えたりする立場に立ちやすいので、
女房役に適しています。
また、人物のスケールが小さくまとまってしまい、女性的で男としては少々迫力に欠けてしまいます。
[偏財]
財運の星です。
入ってくるお金を運用したり、投資したりすることに意欲的で、商才運が強くなります。
この星を持った男性には事業や商売の能力があります。
女性の場合、家庭の主婦でも入ってきたお金を株に投資したり、
友人に気前よく貸したりする冒険心が旺盛で、頼もしい経済感覚のある女性です。
また、愛情が豊かで、よく夫に仕えたり子供に尽くしたりします。
嫁姑の関係では、よく仕えてうまくやっていけます。
さらに、不倫や浮気の星を持ち、きちっと家庭にとどまることができません。
この星の男性は積極的な愛情を持ち、ときには妾を持ったり、
女性に溺れて人生を棒にふることがあったりします。
[正官]
気品・出世の星です。
男性の場合、もっともよい星で、地位や名誉、出世、社会性、職業性、指導性に恵まれます。
デスクワークが向いています。
また、品性や気品があり、高貴な家の出の人が多いので、プライドも高くなります。
いったんある立場に立つと、それを守りたいという保守性が強くなり、
既存の体制に固執しやすくなります。
また、一度しっかりとある価値観を持ってしまうと、それにとらわれてしまい融通のきかない偏屈者に
なりやすい面があります。
女性の場合、妻が夫よりも社会的に高い地位を持ったり、
家庭の主婦としての責任を十分果たせなかったりします。
[偏官]
正義感の星・職人気質の星です。
地位、名誉、出世、社会性、職業性、指導性に恵まれます。
正官に比べると変動性が強く、一定しないという意味があります。
仕事としては、体をはって額に汗して働くような分野に向いています。
また、激情したり、激怒しやすいタイプですが、それは正義感から出てくるものです。
自分のことよりも全体のことを優先して考え、不義を見つけると勇敢に立ち上がって戦います。
さらに、好奇心や探求心も旺盛です。
女性の場合、外へ向かう傾向が強くなり、家庭から遠ざかってしまいやすくなります。
夫の代わりに働くことになったり、仕事上の理由で外へ出ることが多くなったりします。
また、男性を転々と渡り歩き、結婚と離婚を繰り返します。
男性の場合は仕事を転々としたり、波乱に満ちた人生をたどったりします。
[印綬]
頭脳の星です。
こつこつと継続して研究するような分野、特に文芸や文学の分野の研究に向いています。
また、内面的な世界や思想を探求するのにも向いています。
さらに、古典文学、習字、琴、茶道、日本舞踊などの古典的な芸術にも秀でています。
女性の場合、具体的な態度で表現するのが苦手で、周囲からは付き合いづらい存在として
避けられてしまい、結婚相手に恵まれず、婚期を逸してしまうこともあります。
男性の場合、能力がありながらそれを積極的に表現する外交力が弱く、正しい評価を受けられません。
[偏印]
精神性の星です。
人生の意味や価値、神や霊の世界に関する知識に強く、精神的、内的な性格が強くなります。
ですから、内面世界や思想面に関心が強く、宗教的な人が多く、もう一方では数理性に強いので、
数学やコンピュータの分野に向いています。
偏印には、食神を壊すという意味があり、自分の考えが壊れてしまい、
うつ病になったり、精神的なスランプに陥ることを意味します。
また、食神には子供という意味があり、食神を壊すと子供が長患いしたり、
身体に障害を持った子供が生まれてきたり、親の思い通りにならない子供になったりします。
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